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JリーグJOMOカップ2009・Jリーグ選抜 VS Kリーグ選抜の試合(韓国・仁川文鶴競技場)が先日行われた。いわゆる日本と韓国のオールスター戦だ。
結果は4−1で、アウェイのJリーグ勢が内容、結果ともに大勝したわけだが・・・。
その中で思ったことをちょっと。
そもそもJOMOカップの目的ってなんなの?というのも、以前なら国内でオールスター戦をやって、いわゆる野球のオールスター戦のようなイメージがありそれなりに意味は感じられたのだが、日韓戦になってからイマイチその意義が分からないんだよな・・・。
ファンとしてどういう気持ちで楽しんだらいいのか微妙とでも言うのか・・・。
まどろこしいからはっきり言おう。
面白くないんだよ、なんか・・・。もちろん、僕はサッカーが好きなので、華麗なパスワークや5ゴールという得点シーンを見ることもでき、それなりに楽しむことはできた。
ただ、これがJリーグなら「勝点の争い」という視点で、サポーターも試合に臨む。
日本代表の試合なら、たとえ親善試合であっても、「アジアカップ、ワールドカップを最終目標としたチーム作りの一環」という視点で、サポーターも試合に臨む。
じゃあ、今回の日韓オールスター戦は、いったいどのような視点をもってサポーターは試合に臨めばいいのか!これが、サポーターとしてイマイチはっきりしないのだ。
昔の東西戦ならそれがもっとハッキリしていた。
サッカーをよく知らない僕の友人がこう試合を評していたのが印象的だ。
そう、あれはまだJリーグ元年のころだ。
「ラモスがいて、柱谷がいて、リティ(リトバルスキー)がいて、ジーコがいて、カズがいて、中山がいて・・・いったいどうなっちゃうんだ、この試合!」
こんなふうに興奮しながら試合を一緒に見ていたのを思い出してしまう。
そう、オールスター戦というのは、文字通り「ALL STAR」の集まりなのだ。
その集まったスターばかりで構成される22人による個人技の競演を、ただ純然と眺めるだけで十分楽しめる。
これがオールスターの楽しみ方ではなかったかと僕は思うのだ。
つまり、こういうことだ。
そこまで勝負にこだわることないでしょ、オリベイラ監督!今回のメンバーを鹿島アントラーズ中心にゴソッと選んだときからそれは感じていたが、試合が始まっていっそう確信をもってしまった。
オリベイラ監督の吼えること吼えること!
それこそ試合中に興奮しすぎたために、レフェリーからイエローカードをもらってしまったほどだ。
もちろん負けず嫌いのアスリートの集まりだけに、試合中それなりにヒートアップしてくるのは仕方ない。
ラモスやジーコなんて草サッカーでも負けるのがイヤだと言っていたほどだから・・・。
また、オリベイラ監督はこの試合に臨むにあたって、こうコメントしている。
「18人、全員が気持ちで戦う。鹿島、川崎、広島、新潟、クラブは関係ない。日本人、ブラジル人、韓国人といるが国籍も関係ない。今はJ選抜として戦っている。国籍はJリーグだ!みんな同じ気持ちでいなければいけない。日本の魂を見せろ!」
つまり、「Jリーグという国籍代表」として今回の試合に臨んだというわけだ。
いや、もちろんそういう気持ちで臨むことを全否定するわけではない。
ただし、例えば、ある条件つきで。
それは、こういう日韓オールスター戦を、1年通してのリーグ戦として位置づけ、例えば最低でも年間4試合くらいオールスター戦として対決すること。
そして、ワールドカップのように、4年に一度開催されるような「オールスター・ワールドカップ」なるものが先にあり、それに向かって各国リーグのレベルの高さを競う意義をもつということ。
まあ、このくらいきちんとした規模の舞台設定がなされているのであれば、オリベイラ監督のいう「本気モード」も納得できる。
でも、残念ながら、オールスター戦はそういう意味合いのもではない。
少なくとも現状では・・・。
だからこそ僕は言いたいのだ。
オールスター戦は選手個人のパフォーマンスを楽しむべき場であって、勝負なんてどうだっていい!
これこそが、現時点のオールスター戦の最低限度の心構えではないかと思うのだ。
マルキーニョス(鹿島アントラーズ)、
李正秀(イ ジョンス)(京都サンガ)、中村憲剛(川崎フロンターレ)、ジュニーニョ(川崎フロンターレ)の4人のゴールは非常に素晴らしく、どれも華麗で心地のよいスーパーゴールばかりで、それに関しては文句のつけようもないほどの見事なゴールの競演だった。
だが、一方で残念だったことが1つ。
それは相変わらずバックパスを繰り返している選手の多いこと多いこと。
バックパスとは何だ?
文字通り、バック(後方)にパスすることだ。
なぜ後方にパスするのか?
答えは1つしかない。
ボールを失いたくないからだ。
日本のサッカーは世界で最も守備的といってもいいほどで、「バックパス=守備」といっても過言ではないと僕は思っている。
だから選手たちに聞いてみたい。
なぜオールスター戦というガチンコ対決でもない場で、バックパス、つまり「守備的」である必要があったのか!ここがどうしても残念でならない。
選手の個性を出すということは、時としてシステムを捨てるということだと僕は思う。
Jリーグ勢が圧勝することを日本のサポーターはみな望んでいた?
そういう国粋主義者もいるかもしれないが、サッカーそのものを愛している僕のようなサポーターはそれだけでは満足できない。
むしろ、ムリに攻撃してボールを失い、カウンターを喰らって失点してもいいから、Kリーグのスター選手たちの華麗なプレーをもっと堪能したかった!
コレが正直な思いだ。
Kリーグの選手たちがJリーグの選手たちより劣っていたわけではない。
勝負にこだわるというモチベーションが、今年の日本勢ほど高くなかっただけのことだ。
ケガだってしたくないしね。
ボランチの明神(ガンバ大阪)は一生懸命ボールを追いかけて、守備においては孤軍奮闘していたのは確かに目立っていた。
右サイドバックの内田(鹿島アントラーズ)が「明神さんがスゴい」といっていたの確かにもうなずける。
でも、Kリーグの選手からすれば、口にはせずともこう思っていた選手もいたはずだろう。
こういうお祭りで、そこまで必死にボールを追いかけてどうするの?サポーターのことも考えて、もうちょっと攻撃させてよ!
ここがサポーターのことをまるで考えない日本サッカーの最大の問題点だと言えよう。
ガチンコ対決の場ではないんだよ、オールスター戦の位置づけは・・・。
特に、アジアのサッカーはヨーロッパや南米に比べると、その盛り上がりやブランドは格段に劣る。
だからこそ、ビジネス、エンターテイメントという視点をもって、アジアサッカーそのものを展開していく必要があると思うのだ。
じゃあ、どうすればよかったのだろうか?
まず、お互いの暗黙の了解で、4−1などという派手な点差がつかないように務める!
特に韓国のホームなのだから、韓国サポーターのことを考え、できればKリーグ選抜が勝つように、さりげなく手加減をする!このくらいは、プロとして自発的にやってほしかったよ・・・。
もっとも、オリベイラ監督が真剣だから、選手としてはそうしにくかったこともあるだろうが・・・。
2年連続してKリーグに負けていることから、日本サッカー協会からそういう指導がきていたんだろう。
そうでなかったら、あそこまで真剣になる理由が見当たらないもの。
そういう意味では、やっぱり日本サッカー協会にこそ最大の原因があるのだろうが・・・。
唯一の救いだったのは、韓国代表DF李正秀(イ ジョンス)がMVPを獲得したことだ。
DFという身でありながらストライカーを彷彿とさせるゴールを挙げたこと、失点をPKによる1ゴールに抑えたことが評価されてのものだと思うが、試合をみながら「中村憲剛ではなく、李正秀(イ ジョンス)にMVPをあげてくれ」と願ったファンは僕だけではあるまい。これがあったから、ホームにもかかわらず、1−4という屈辱的大差で敗れた韓国サポーターのプライドが保たれたというもの。
なおかつ、日本側のテレビ放送の実況席には、韓国の誇る世界的大俳優であるイ・ビョンホンがゲストできてくれていたのだ。
「選手はまずサポーターのためにプレーする」という視点からは、そこまで考えて臨んでほしかったし、そうでなかったことが非常に残念でならない。
まあぐだぐだといろいろ述べてきたが、結局のところ、オールスター戦をガチンコ対決で臨むというスタンスが、現行の位置づけではムリがあると思う。
年間に1試合だけ。
お祭り。
そういう位置づけであるのであれば、やはり余興として捉え、オールスター戦を盛り上げてほしい!特に、視聴率が低迷している日本サッカーの現状を忘れてはいけない。
サッカーを毎週見ているコアなサポーターにとっては、オールスター戦などくだらないとして、横になってポテチでも食べながら見ているのかもしれない。
だが、サッカーをよく知らない人に限って、オールスター戦こそ見たいと思ってチャンネルをあわせるのだ。
つまり、オールスター戦は、新規のサッカーファンを獲得していくうえでの最大のコンテンツの1つとも言えよう。
ワールドカップ本大会で日本代表がボロボロに負けることを考えれば、アピールという意味ではオールスター戦のほうが適しているとも言えなくもない。
なにしろ、Jリーグでプレーしているスター選手が、ノンプレッシャーでのびのびとプレーしているところが見れるのだから・・・。
そして、それは韓国のサポーターにとっても同様なのだから、そういう相手側への配慮も当然必要になる。
日本のサッカーが発展していくためには、アジアのブランド価値が高まらないといけないし、つまり韓国のサッカーにおいても新規ファン獲得の場でなければならないからだ。
そう考えると、例えばオールスターチームを各国2チームずつ作り、それぞれ最強チームの方がホームで迎え撃つという形でやったほうが、多彩な選手を楽しむことができて、もっと盛り上がったんじゃないだろうか?
まあ、アイデアなんてのは無限に出てくるもの。
視聴率が低迷している現状を深刻に自覚し、日本サッカー協会にはまずサポーターの立場にたってビジネスを展開していくというスタンスを、初心に戻って考え直してもらいたいものだ。